税理士に頼む?自分でやる?|開業1年目の個人事業主の決め方と、無料で相談できるところ

税理士に頼む?自分でやる?開業1年目の決め方と、無料で相談できるところ

※本記事はプロモーション広告を含みます。

開業して最初の確定申告が近づくと、「税理士に頼んだほうがいいのか、自分でやれるのか」で迷います。頼めば安心ですが、お金がかかります。自分でやれば安く済みますが、間違えたときが心配です。

この記事では、税理士にしか頼めないことを法律で確かめたうえで、自分でやれる人・頼んだほうがよい人の目安と、無料で相談できるところをまとめます。

先に結論です。

  • 取引が少なく、会計ソフトと e-Tax を使えるなら、1年目は自分でやれます。迷ったところは、国税庁の電話相談や税務署の記帳指導で無料で聞けます
  • 消費税の申告が要る・取引が多い・人を雇うなどに当てはまったら、税理士への相談を考える時期です
  • 申告書を作ってもらう・税額の相談に乗ってもらうのは、税理士にしか頼めません。お金を払わない知人でも同じです

⚠ この記事の制度について

法律と制度は、2026年10月19日に e-Gov(法令)・国税庁・日本税理士会連合会の公式ページで確認したものです。2027年(令和9年)分から変わる点もあるので、申告する年の国税庁の案内で確かめてください。この記事は一般的な情報で、あなたの申告の内容についての税務相談ではありません。

目次

1. 税理士にしか頼めないこと

税理士法は、税理士の仕事(税理士業務)を次の3つと決めています。税理士でない人は、これをしてはいけません。

業務中身
税務代理申告や申請を、本人に代わって税務署に出すこと
税務書類の作成確定申告書など、税務署に出す書類を本人に代わって作ること
税務相談「あなたの場合、税額はいくらになるか」など、具体的な計算の相談に乗ること

注意したいのは、お金をもらわなくても対象になることです。国税庁は、税理士業務の「業とする」は繰り返し行うことで、必ずしも有償であることを要しないと説明しています。詳しい知人に、毎年タダで申告書を作ってもらうのも、この線に触れるおそれがあります。

一方で、帳簿をつける(記帳)の代行は、税理士の独占業務の3つには入っていません(税理士法では、税理士が行う「付随業務」として書かれています)。

出典:税理士法(e-Gov 法令検索)2条・52条/国税庁 税理士制度Q&A 問6-1(いずれも2026年10月19日確認)

2. 自分でやれる人・頼んだほうがよい人の目安

ここからは法律ではなく、筆者の考える目安です。どちらか一方に決める必要はなく、「1年目は自分で、売上が増えたら相談」という順番でもかまいません。

目安
自分でやれそう取引の数が少ない(月に数十件ほど)/在庫を持たない/人を雇っていない/会計ソフトで記帳して e-Tax で出せる/消費税の申告がまだ要らない
相談を考える消費税の申告が要る(インボイスの登録をした・前々年の売上が1,000万円を超えた)/取引が多く記帳が追いつかない/在庫や人を抱える/法人にするか考え始めた/税務署から問い合わせが来た

記帳を自分でやるなら、まず国税庁の手引き「帳簿の記帳のしかた(事業所得者用)」に目を通すと、何を書けばよいかの全体がつかめます。会計ソフトの選び方は会計ソフト3社の比較にまとめています。

自分で進めるときの会計ソフトの例です。

法人にするか考え始めたら、税理士法人の法人化の無料相談を使う方法もあります。

法人化の無料相談(税理士法人 経営サポートプラスアルファ)

3. 2027年(令和9年)分から変わること

自分でやるか決めるときに、知っておきたい変更が2つあります。

青色申告特別控除:65万円には e-Tax が必須に

2026年(令和8年)分まで2027年(令和9年)分から
最大の控除65万円75万円(65万円の条件に加えて、優良な電子帳簿などの保存)
65万円の条件e-Tax で出すか、優良な電子帳簿で保存するe-Tax で出すことが必須
紙で出したとき55万円上限10万円

紙の申告書で出すと、控除が大きく下がります。自分でやるなら、e-Tax で出せる準備(マイナンバーカードと会計ソフト)が前提になります。1年目の段取りは開業1年目の確定申告に書きました。

消費税:2割特例は2026年分まで、そのあとは3割特例

個人の消費税は、前々年の課税売上高が1,000万円以下なら原則として納めなくてよい(免税)のですが、インボイスの登録をすると申告が必要になります。その人向けの「2割特例」は2026年(令和8年)分までで、2027・2028年(令和9・10年)分の個人は、納める額を売上の消費税額の3割とする「3割特例」に変わります。消費税の申告が始まるときは、税理士に一度相談する価値があります。くわしくは消費税はいつから払うのかへ。

出典:国税庁 No.2072 青色申告特別控除/令和9年分以後の青色申告特別控除(国税庁 パンフレット)/No.6501 納税義務の免除/インボイス制度に関する令和8年度税制改正について(いずれも2026年10月19日確認)

4. 税理士の費用は、見積もりで確かめる

税理士の報酬は、2002年4月から各事務所が自分で決める形になっています(それまでの報酬の規則が廃止されました)。国や税理士会が出している「相場」はありません。ネットに出ている金額は、調べ方が分からないものも多いので、見積もりで次の点をそろえて比べるのが確実です。

  • 頼む範囲:毎月の顧問か、年1回の確定申告だけか
  • 記帳は誰がするか:自分で会計ソフトに入れるか、領収書を渡して入れてもらうか
  • 消費税の申告が料金に入っているか
  • 相談の回数と、電話・メール・オンラインで聞けるか
  • 使っている会計ソフトに対応しているか

出典:近畿税理士会の資料(報酬規定の廃止)(2026年10月19日確認)

5. 無料で相談できるところ

相談先中身
国税相談専用ダイヤル0570-00-5901。平日8:30〜17:00。確定申告の時期は「0」を押すと確定申告の電話相談センターにつながります
税務署の記帳説明会白色申告で帳簿をつけ始める人などが対象。帳簿のつけ方を教われます
税務署の記帳指導新しく青色申告を始める人や、新しく消費税の申告が必要になった人などが対象です
税理士会の無料相談会全国の税理士会が、税理士記念日(2月23日)を中心に開いています。日程は各税理士会へ
税理士会の税務支援経済的な理由で税理士に頼めない、小規模な納税者が対象です

出典:国税庁 電話相談/国税庁 個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等保存/日本税理士会連合会 無料相談/税務支援(いずれも2026年10月19日確認)

6. 筆者の場合

筆者は2026年9月に開業し、2026年分が初めての確定申告です。取引がまだ少なく、簿記の資格もあるので、1年目は会計ソフトで自分で進めています(進め方は開業1年目の確定申告)。消費税の申告が要るようになったら、税理士への相談を考えるつもりです。

よくある質問

Q. 家族や知人に、無料で申告書を作ってもらってもいいですか?

税理士でない人が、他人の申告書をくり返し作ることは、お金をもらわなくても税理士法に触れるおそれがあります。自分で作るか、税理士に頼むか、無料の相談先で聞きながら自分で作ってください。

Q. 帳簿の入力だけを人に頼むのは大丈夫ですか?

記帳の代行は、税理士の独占業務(税務代理・税務書類の作成・税務相談)には入っていません。ただし、申告書づくりや税額の相談まで頼むと、税理士の業務になります。

Q. 1年目に頼まなかったら、あとから頼めますか?

頼めます。売上が増えた年や、消費税の申告が始まる年など、手間やリスクが増えたときに相談する人も多くいます。

まとめ

  • 税務代理・申告書の作成・税額の相談は税理士だけ。無料でも同じ
  • 取引が少なく、会計ソフトと e-Tax を使えるなら1年目は自分でやれる
  • 2027年分から、65万円控除は e-Tax が必須。紙で出すと上限10万円
  • 消費税の申告が始まる・取引が増えたら、税理士への相談を考える時期
  • 費用は見積もりで範囲をそろえて比べる。迷ったら国税庁の電話相談や税理士会の無料相談へ

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この記事を書いた人

2026年9月に脱サラして開業した個人事業主。行政で許認可・届出の審査、民間企業で新規事業の企画・開発に携わってきました。開業の手続きやお金のことを、公式の情報で確かめてまとめています。保有資格:全経簿記上級、FP2級 ほか。

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