開業1年目の確定申告|青色申告65万円控除をe-Taxで取るまでの段取り【2026年分】

開業1年目の確定申告

※本記事はプロモーション広告を含みます。

開業して初めての確定申告。何を、いつまでに、どの順番でやればよいのか。会社員のころは年末調整で終わっていたので、全体の流れが見えずに不安になる方は多いはずです。

先に結論です。

  • 2026年分の申告と納付の期限は、2027年3月15日(月)です
  • 65万円控除の条件は4つ。青色申告の承認/複式簿記の帳簿/決算書(貸借対照表と損益計算書)の添付/期限までにe-Taxで送る
  • 1年目にいちばん効くのは、年内に帳簿を追いつかせておくこと。1〜3月にまとめてやると、期限に間に合わず控除が減ります

⚠ この記事の数字について

この記事は2026年分(2027年に申告する分)の話です。制度と料金は、2026年10月4日に国税庁・財務省・各社の公式ページで確認しました。料金は税抜です。税制は毎年のように変わるので、申告の前に国税庁のページでご確認ください。

目次

1. まず確かめる:あなたは65万円控除を取れる状態か

青色申告特別控除には、2026年分では65万円・55万円・10万円の3段階があります。

控除額条件
65万円55万円の条件 + e-Taxで送る(または、帳簿を「優良な電子帳簿」として保存する)
55万円複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を添えて、期限内に申告する
10万円上のどちらにも当てはまらない青色申告

見落としやすいのは次の2つです。

  • そもそも青色申告承認申請書を出しているか。1月16日以後に開業した方は、開業から2か月以内が期限です。出していないと、その年は青色申告の特典を受けられません。不安な方は、提出した控えか、e-Taxの受信通知を探してください
  • 期限を1日でも過ぎると、65万円・55万円の控除は受けられない。税金が戻ってくる申告(還付申告)でも同じです

青色申告なら、赤字(純損失)を翌年から3年間繰り越せます。設備にお金をかけた1年目が赤字でも、青色で出しておく意味があります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.2072 青色申告特別控除/No.2070 青色申告制度(いずれも2026年10月4日確認)

2. 月ごとの段取り(10月から3月15日まで)

10〜12月:帳簿を「いま」に追いつかせる

  • 事業用の口座とカードを会計ソフトにつなぐ。明細が自動で取り込まれ、入力の大半がなくなります
  • 現金で払った領収書は、月ごとにまとめて入力する。1年分を3月にまとめると、ここで止まります
  • スマホ代・自宅の家賃など、仕事と私用が混ざる費用は、仕事に使う割合(家事按分)を決めておく。決めた理由をメモに残します

12月31日:年をまたぐものを確かめる

  • 売ったのに入金がまだのもの(売掛金)と、買ったのに払っていないもの(未払金)を書き出す。複式簿記では、お金が動いた日ではなく取引の日の年に入れます
  • 商品を仕入れて売る方は、年末の在庫を数える(棚卸し)

1月:書類を集める

  • 会社を辞めた年なら、辞めた会社の源泉徴収票。年の途中で辞めて再就職しなかった方は、会社で年末調整を受けていません。給与の分も確定申告に入れて精算します。給与から引かれた所得税が納めすぎになっていて、戻ってくることもあります(出典:国税庁 No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき・2026年10月6日確認)
  • 国民年金・国民健康保険などの、1年間に払った額が分かるもの(社会保険料控除に使います)
  • マイナンバーカードと、2つの暗証番号(ログイン用の数字4桁と、署名用の英数字6〜16桁)。忘れていたら、市区町村の窓口で早めに再設定してください

2月16日〜3月15日:決算書と申告書を作って、e-Taxで送る

会計ソフトで青色申告決算書(貸借対照表と損益計算書)→ 確定申告書の順に作り、そのままe-Taxで送ります。税金が戻る方(還付申告)は、2月15日より前でも送れます。

スマホからも送れます。Androidはスマホ用の電子証明書、iPhoneは2026年1月から「iPhoneのマイナンバーカード」が使えるようになり、カードを読み取らずに申告できます。

納める税金がある方は、納付の期限も2027年3月15日です。口座からの振替納税にすると、引き落としは4月の中旬〜下旬になります(日付は国税庁が後日発表します)。

出典:国税庁 申告と納税/国税庁 スマホとマイナンバーカードでe-Tax(いずれも2026年10月4日確認)

3. 2026年分で変わったこと・2027年分から変わること

2026年分:基礎控除が最大104万円に

誰でも差し引ける基礎控除が、2026年分では次のようになっています。ネットに多い「95万円」「58万円」は2025年分の数字なので、取り違えに注意してください。

合計所得金額基礎控除(2026年分)
489万円以下104万円
489万円超〜655万円以下67万円
655万円超〜2,350万円以下62万円

2,350万円を超えると段階的に減り、2,500万円超で0円です。会計ソフトは新しい額で計算するので、自分で入力する必要はありません。

出典:国税庁 給与所得者(従業員)の方へ(令和8年分)(2026年10月4日確認)

2027年分から:65万円控除は「75万円」と「65万円」に分かれる

令和8年度の税制改正で、2027年分(2028年に申告する分)から青色申告特別控除が変わります。

  • いまの55万円は、e-Taxで期限内に出すことを条件に65万円に上がる(e-Taxで出さないと55万円控除は無くなる)
  • さらに帳簿を「優良な電子帳簿」で保存すると75万円
  • 10万円控除は、簡易な帳簿で前々年の事業の収入が1,000万円を超える方などが対象から外れる

つまり、1年目からe-Taxで出す習慣をつけておけば、2年目以降もそのまま65万円を取れます。紙で出す理由は、ますます無くなります。

出典:財務省 令和8年度税制改正の大綱/国税庁「令和9年分から青色申告特別控除はどう変わる?」(PDF)(いずれも2026年10月4日確認)

1年目は来ないが、2年目に来るもの

  • 予定納税:前の年の申告をもとに計算した額が15万円以上だと、7月と11月に所得税を前払いします。1年目の申告で利益が出た方は、2年目の夏に通知が来ることがあります
  • 消費税:開業1・2年目は、原則として納める義務がありません。ただしインボイス登録をした方や、前の年の1〜6月の売上が1,000万円を超えた方は別です。詳しくは消費税はいつから払うのか|売上1,000万円の壁と判定の仕組みへ

出典:国税庁 No.2040 予定納税/No.6501 納税義務の免除(いずれも2026年10月4日確認)

4. 会計ソフト3社の料金と、無料で試せる期間

3社とも、いちばん安いプランから青色申告のe-Tax送信に対応しています。

freee会計

  • いちばん安いプラン:スターター 年11,760円(月払いは月1,780円)
  • 無料で試せる期間:30日間(クレジットカードの登録は要りません)

マネーフォワード クラウド確定申告

  • いちばん安いプラン:パーソナルミニ 年10,800円(月払いは月1,280円)。消費税の申告には使えません
  • 無料で試せる期間:1か月(自動で有料に切り替わることはありません)
  • 2026年12月1日に料金が変わります。パーソナルミニの年払いは10,800円のまま、月払いは月1,680円に上がります

やよいの青色申告 オンライン

  • いちばん安いプラン:セルフ 年11,800円
  • 無料で試せる期間:初年度無料(セルフ・ベーシック。2027年3月15日までの申し込みが対象)。自動で更新されるので、申し込みのときに支払い方法の登録が要ります

3社とも、いちばん安いプランで青色申告決算書(貸借対照表と損益計算書)を作り、e-Taxで送れます。65万円控除はどれでも取れます。安いプランで使えないのは、freee とマネーフォワードでは消費税の申告、3社とも電話でのサポートです(弥生のセルフは、メール・チャットでの質問もできません)。開業1・2年目で消費税の申告が要らない方なら、いちばん安いプランで足ります。

出典:freee【個人】freee会計のプランについて(プラン別の機能比較)/各社の料金ページ(いずれも2026年10月6日確認)

出典:freee会計 料金/マネーフォワード クラウド確定申告 料金・料金改定のお知らせ/やよいの青色申告 オンライン 料金(いずれも2026年10月4日確認)

1年目の申告だけを考えるなら、無料の期間が申告の時期にかぶるように申し込むのも手です。ただ、帳簿は年内に追いつかせたほうが楽なので、試すのは早いほうがよいと筆者は考えます。3社の違いはクラウド会計ソフトおすすめ3選|簿記の視点で比較で詳しく書いています。

5. 筆者も2026年分が初めての確定申告です

筆者は2026年9月に開業届を出しました。2026年分が、筆者にとっても初めての確定申告です。開業届と青色申告承認申請書は、マネーフォワード クラウドで作ってスマホから出しました(開業届をスマホで出す方法)。

この記事の段取りは、筆者がいま進めている手順そのものです。申告を終えたら、かかった時間と、迷ったところをこの章に書き足します。

まとめ

  • 2026年分の期限は2027年3月15日(月)。1日でも遅れると65万円控除は取れない
  • 65万円の条件は青色の承認・複式簿記・決算書の添付・e-Tax
  • 年内に帳簿を追いつかせるのが、1年目のいちばんの近道
  • 基礎控除は2026年分から最大104万円。2027年分からは e-Tax が65万円の前提になる

会計ソフトは、公式ページで無料期間の条件を確かめてから始めてください。

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