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会社を辞めて、いよいよ開業。最初に出す書類が開業届です。税務署に行かずに、スマホで出せないか。いつまでに出せばよいのか。ここを調べ始めると、サイトごとに書いてあることが違って戸惑います。
先に結論です。
- 2026年1月1日以後に開業した方は、開業届の期限が「開業した年の確定申告の期限まで」に変わりました。「開業から1か月以内」は2025年までの開業の話です
- ただし、青色申告承認申請書の期限は変わっていません。開業から2か月以内です。開業届と一緒に出すのが安全です
- スマホだけで出したいなら、無料の作成サービス(freee開業・マネーフォワード クラウド開業届)を使います。マイナンバーカードが必要です
⚠ この記事の情報について
制度とサービスの内容は、2026年10月4日に国税庁・財務省・各社の公式ページで確認したものです。民間サービスの公式ページには、改正前の「1か月以内」がまだ残っているものがあります。期限は国税庁のページで確かめてください。
1. 2026年から、開業届の期限が変わりました
開業届(正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」)の期限は、長く「開業の日から1か月以内」でした。令和8年(2026年)1月1日以後の開業から、次のように変わっています。
| 開業した日 | 開業届の期限 |
|---|---|
| 2025年12月31日まで | 開業の日から1か月以内 |
| 2026年1月1日から | 開業した年の確定申告の期限まで(2026年に開業したなら、2027年の確定申告の期限まで) |
期限が土日・祝日にあたるときは、その翌日が期限です。提出先は、住所地など納税地を受け持つ税務署です。
出典:国税庁 個人事業の開業届出・廃業届出等手続/国税庁 タックスアンサー No.2090/財務省 所得税法等の一部を改正する法律案要綱(いずれも2026年10月4日確認)
「あとで出せばいい」が危ない理由
期限がゆるくなっても、開業届を後回しにしてよいわけではありません。理由は2つあります。
- 青色申告承認申請書の期限は変わっていない。1月16日以後に開業した方は、開業の日から2か月以内です(1月1日〜15日に開業した方は、その年の3月15日まで)。出し忘れると、その年は青色申告の65万円控除などが使えません
- 補助金によっては、開業届の日付が条件に関わる。創業支援の証明書より前に開業していると対象外になる支援があります。お金を使う前に創業補助金で失敗しない「開業届のタイミング」を読んでください
出典:国税庁 タックスアンサー No.2070 青色申告制度(2026年10月4日確認)
2. 出しかたは3通り。国税庁のスマホ版e-Taxには開業届が無い
- 税務署の窓口に持っていく(マイナンバーの記載と本人確認書類が要ります)
- 税務署に郵送する
- e-Taxで送る(本人確認書類の提示や写しは要りません)
ここで注意がひとつあります。国税庁がスマホ向けに用意しているe-Tax(WEB版)の手続の一覧に、開業届は入っていません。国税庁の案内では、パソコンのe-Taxソフトで作ることになっています。一方で、青色申告承認申請書はスマホのe-Taxでも作れます。
そのため、スマホだけで開業届まで済ませたいときは、次の章の民間の無料サービスを使うのが現実的です。
なお、2025年1月から、税務署は書類の控えに受付印を押さなくなりました。当面は、希望すれば日付と税務署名を書いたリーフレットを渡してもらえます。e-Taxで出した場合は、メッセージボックスの「受信通知」が提出の記録になります。
出典:e-Tax スマートフォンで利用可能な手続/国税庁 申告書等の控えへの収受日付印の押なつの見直し(いずれも2026年10月4日確認)
3. 無料の開業届作成サービス3つを比べる
3つとも、会計ソフトの会社が無料で出しているサービスです。質問に答えていくと書類ができあがります。どれも会員登録(無料)が必要です。
freee開業
- 料金:無料(登録から書類の作成・提出まで)
- 作れる書類:開業届、青色申告承認申請書、青色事業専従者給与に関する届出書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例の承認申請書
- スマホで提出:できる。公式ページでは、スマホだけで全部の手順を終えられると案内しています。電子申告にはマイナンバーカードが必要です
マネーフォワード クラウド開業届
- 料金:無料
- 作れる書類:freee開業と同じ5種類
- スマホで提出:できる。「マネーフォワード クラウド確定申告」アプリで、開業届の画面に出るQRコードを読み取って送ります。先にマイナポータルアプリで利用者識別番号を取っておく必要があります。マイナンバーカードを読み取れるスマホが必要です
弥生のかんたん開業届
- 料金:無料(弥生IDの登録が必要)
- 作れる書類:freee開業と同じ5種類
- スマホで提出:書類はスマホでも作れます。公式ページの手順は、作った書類をダウンロードして、税務署に郵送するか窓口に出す形です
出典:freee開業/マネーフォワード クラウド開業届・アプリでの電子申告/弥生のかんたん開業届(いずれも2026年10月4日確認)
選び方は「このあと使う会計ソフト」で決める
書類の中身は3つともほぼ同じです。違いが出るのは、開業届を出したあとです。開業届で入力した名前や屋号は、同じ会社の会計ソフトにそのまま引き継げることが多く、登録の手間が1回で済みます。
- スマホだけで提出まで済ませたい → freee開業 か マネーフォワード クラウド開業届
- 紙で出すつもり・会計ソフトは弥生にしたい → 弥生のかんたん開業届
- 会計ソフトをまだ決めていない → 先にクラウド会計ソフトの比較を読んで、同じ会社のサービスで出す
4. 開業届と一緒に出す書類
上の3つのサービスでは、次の書類も一緒に作れます。必要なものだけ出してください。
- 青色申告承認申請書(ほぼ全員)…開業から2か月以内(1月1日〜15日の開業はその年の3月15日まで)
- 青色事業専従者給与に関する届出書(家族に給与を払って経費にする場合)…その年の3月15日まで。1月16日以後の開業は、開業の日から2か月以内
- 給与支払事務所等の開設届出書(人に給与を払う場合)…開設から1か月以内。開業届の給与の欄に書いた場合は不要です
- 源泉所得税の納期の特例の承認申請書(給与を払う人が常時10人未満で、源泉税の納付を年2回にまとめたい場合)…いつでも出せます
インボイスの登録申請は任意です。登録すると消費税の申告が必要になるので、取引先と相談してから決めてください。考え方は消費税はいつから払うのか|売上1,000万円の壁と判定の仕組みにまとめています。
都道府県への届け出も忘れずに。税務署とは別に、個人事業税のための「事業開始等申告書」を都道府県税事務所に出します。東京都の場合は、事業を始めてから15日以内です。期限と出しかたは都道府県ごとに確かめてください。
出典:国税庁 タックスアンサー No.2090/東京都主税局 個人事業税(新たに事業を開始した方)(いずれも2026年10月4日確認)
5. 筆者が開業届を出したとき
筆者は2026年9月7日に、マネーフォワード クラウド開業届で開業届と青色申告承認申請書を作り、スマホのマネーフォワード クラウド確定申告アプリから電子申請しました。税務署には行っていません。
まとめ
- 2026年1月以後の開業は、開業届の期限が「確定申告の期限まで」。ただし青色申告承認申請書は2か月以内のまま
- 国税庁のスマホ版e-Taxでは開業届は作れない。スマホだけで出すなら freee開業 か マネーフォワード クラウド開業届(マイナンバーカードが必要)
- 作成サービスはこのあと使う会計ソフトの会社に合わせると、登録が1回で済む
開業届を出したら、次は帳簿をつける会計ソフトです。青色申告の65万円控除を取るには、複式簿記の帳簿が要ります。公式ページで無料期間の条件を確かめてから始めてください。
- 簿記の知識があり、開業届から確定申告まで1社でまとめたい → マネーフォワード クラウド
- サポートの手厚さで選ぶ → やよいの青色申告オンライン

- 簿記は苦手、スマホで済ませたい → freee会計

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